展開・先端科目

■展開・先端科目
授業科目名 講義等の内容
国際取引法  国際取引に従事する企業が直面する問題の1つとして、本講義では貿易救済制度を取り上げる。具体的には、とくに輸入国によるアンチダンピング法または相殺関税法の規制対象としての輸出国企業の視点から、国際的規律であるWTOアンチダンピング協定と補助金相殺措置協定の内容、及びWTO紛争解決手続における最近の判例の展開を検討し、私企業における国際法務のための実務的知見を習得することを目的とする。
 集中講義となるため、あらかじめシラバスに指定した参考書のうち『国際経済法 第2版』のとくに第6章第3、4、6節およびさらに時間があれば、『ケースブックWTO法』のVおよびVIの判例を読んでおくことが望ましい。
東アジアの
法事情
東アジアにおける法継受の歴史的経緯を振り返ったのち、対象を近時経済成長が著しい現代中国の法にしぼり、その歴史的形成経路、民法、商法、経済法や司法制度、訴訟法などの特徴的法制度、法理論、思考様式、法現象につき概説する。制度や法条の平板な概説に止まるのではなく、日本法や西洋法との違いが生じる原因、法と社会や経済との相互関係を考えさせ、西洋型法について相対化をはかることを目指す。実務法曹として中国法に関する情報が必要となる場合に備えて、中国法へのアクセス方法、基本的な考え方の修得を図る。テキストとして高見澤・鈴木『中国にとって法とは何か』(岩波書店、2010年)を用いる。

比較契約法

未定

 家族と法

 家族をめぐる様々な問題の法的な解決に当たっては、なによりも日本国憲法の保障する「個人の尊厳」と「男女の本質的平等」という基本原則を、自らのものとし、その観点から現在の法や諸制度を理解し、運用していくことが求められる。また、両性の平等や子どもの人権等に関する国連の条約や勧告など、国際的に到達した一定の水準を知り、我が国での法状況がどこへ向かっていくのかを意識しながら、取り組んでいくことも重要である。
 さらに、家族やパートナー等の間に生起する法的な紛争は、理性ではコントロール困難な事柄も多く、その解決に当たる者には、一方当事者の立場に立った解決ではなく、多様な視点と立場の相互置換性に立脚した解決方法の選択能力とともに、人間に対する洞察やカウンセリング能力が要求される。
 本授業は、1回ごとにテーマを設定し、家族をめぐる様々な問題を、家族にかかわる法の現状と動向、判例の到達段階、関連する条約等を学ぶ中で、その背景となっている社会や歴史にも目を向けさせ、将来の法曹にとって必要な知識と資質を身につけていく契機とすることを目的とする。

高齢者・障害者問題

本授業では、家族にかかわる法と事例、諸外国の法制度・条約などを学ぶ中で、家族をめぐる様々な問題の背景となっている社会や歴史にも目を向けさせ、法律家にどのような能力が求められているのかを考えさせることを目的とする。事前に与えた資料をもとに、対話形式で議論を深める。実際の事例に関わる関係者へのインタビューも可能な限り実施したい。児童相談所・家庭裁判所などへの訪問を実施し、実際にどのようにして手続きがすすめられているのか、あらかじめ、ないしは事後にフォローする。
国際人権法  本講義は、国際社会の基本的枠組および積極的平和・人権の理念を基礎として、「国際人権規約」「難民条約」「女子差別撤廃条約」「児童の権利条約」「人種差別撤廃条約」等の国際人権条約について解説をおこなう。また、今日の国際社会が人的交流の増加にともなって共通にかかえる外国人問題について、わが国のみならず、アメリカ、ドイツ、フランス、との比較法的な視点も加味して国際人権の国内的保障という視点で考えていく。 とくに法科大学院での授業であることを意識して、具体的な判例の上に構築される法理論について、現代社会における外国人の人権保障に関する実践的状況の変化と今日的課題をにらんで双方向・多方向の授業展開によって理解を深めていく。
国際私法 未定
韓国の法事情 統一的テーマ:韓国(民)法の過去・現在・未来 –日本法との関連・比較・協力
比較法の観点より、民法に重点を置き、韓国法を講じる。
「韓国法の過去」においては、日本法という窓を通じて、韓国法を見る。
「韓国法の現在」においては、韓国法という窓を通じて、日本法を見る。
「韓国法の未来」においては、韓国法を素材にして、日本法の将来について考え、両国間の法学の協力の必要性に目覚め、日本法そのものについての認識の地平を広め且つ深めるのに役立てることを目指す。講義形式を主体にして行うが、できる限り、韓国の憲法裁判所決定や民事判例や事例をめぐる質疑応答を通じて、対話形式の授業も意識する。おなじ制度は、いかなる経緯によって日本の法制度として定着するようになったのか、同じ問題が発生した場合、日本法ならどのような解決になるだろうか、という質問が、受講者には、与えられるはずである。
環境法  環境法に関する総合的知識を教授する。環境法の歴史、理念・基本原則など環境保全政策のあり方を考察し、制定されている環境保全制度の内容、法的性質及び執行の現実と問題点を説明し公害・環境に関する 民事訴訟、行政救済制度及び行政訴訟の役割と論点を明らかにする。
知的財産法 特許法の主要論点について,受講生は予めテキストで各論点についての基礎知識を得ていることを前提に,主としてケーススタディ方式で当事者の代理人としていかなる主張をすべきかを議論することを通じて,論点の理解を深める。
授業の進行状況にもよるが,ときどき課題として警告書など実務文書を起案してもらうこととし,これを通じて法文書作成の能力を涵養することをも目的としたい。

国際法

未定
租税法 租税法の法源の一つである所得税法を中心に、一部法人税法、相続税法を素材にして、その制度の内容と立法趣旨を理解する。このために、基本的な概念(租税法律主義、租税公平主義)、類似法との区分、法構造に留意しながら、この理論枠組みの理解を踏まえ、判例実務の現状にも理解を及ぼすことを通じて、わが国の租税法の基本的な枠組みを理解することに資することを授業目的とする。
倒産法 本授業は、破産法と民事再生法を中心に倒産法制の基本的構造を理解してもらい、実務家となった時に、的確な倒産処理方法が選択できるよう、また申立代理人又は破産管財人として倒産処理が適切にできるようになることを目的とする。また、倒産法を理解する過程で、民事法の理解を深めることも目指す。
刑事学 刑法の解釈論的学習を深化させ発展させるため、犯罪現象・実態と犯罪対策・犯罪者処遇を踏まえた、社会問題としての犯罪への科学的認識と併せ、総合的な判断力を身につけることができるようにする。双方向型の討論を取り入れた授業形式によって、法規範の現実機能と犯罪者(や非行少年)の処遇の有効性について,具体的な犯罪問題の処理にあたって,その判断基準の構造と論理、多様な政策選択肢の把握と説得的な選択ができるようにする。
地方自治法 国民・住民に身近な公共的仕事のほとんどが地方公共団体によって行われているために、多くの憲法上および行政法上の問題が地方自治行政の現場において発生している。このことを踏まえて、地方自治に係る法制、個別具体の制度に生じる問題等を正確に理解させると同時に、問題解決のための理論・方法に習熟させること、および、将来に向けての課題を考察する力を養成する。
労働法  労働法についての総合的理解を深めるために現実の労働関係において生起する具体的事例を素材として、理論と実務とを架橋する実践的な講義を行う。現行労働法規、学説、判例、行政解釈の解説はもとより、外国法制との比較法的視点も交えて、現代日本社会において発生する労働問題の法的問題構造を分析し、それに対する法的解決方法を検討する。毎回の講義においては、個別的労働関係法、雇用保障法及び集団的労働関係法等において重要なテーマを取り上げて、裁判例等の事例をもとに問題点の抽出・分析、法的解決方法の取捨選択、今後の課題の検討を行う。
経済法  双方向型講義(プロブレム・メソッド)の手法を用いた具体的事例の検討を通して、独占禁止法の基礎理論と体系的仕組み、そして実務の現状、および複合的法領域である独占禁止法の特異性を理解することを授業の内容とする。テキスト・文献や審・判決例等を受講生は事前に熟読し、授業に臨み、これに基づき、講義では論点整理を行った上で、それぞれの具体的論点に関し、より発展させた対話形式の授業を行う。なお、特定のテーマに関し、インターネットを使い、公正取引委員会のサイト上から生きた教材・資料等を受講生に収集させ、それらを検討、まとめさせ、レポートを提出させることもこの授業の一環として行う。