連合法科大学院の実現に向けて -遠隔授業の実験的実施-

2014年1月9日

              「連合法科大学院の実現に向けて -遠隔授業の実験的実施-」                    
                                                                                             島根大学大学院法務研究科長 
                                                                                                      朝田良作 

 昨年、今の山陰法科大学院を他大学の法科大学院とのキャンパス分散型広域連合法科大学院(以下、単に連合法科大学院という。)という組織に衣替えして、この山陰の地で法曹養成教育を行っていくことをお伝えしましたが、現在、静岡大学大学院法務研究科等との間で、その実現に向け取り組んでいます。
 地方・地域での充実した法曹養成教育を目指して
 私たちは、この連合法科大学院の実現により、各法科大学院の特色ある教育が充実強化されることや各法科大学院相互間の連携共同によって修了者の職域開拓を推し進めることができるなど多くのことが期待されることはもちろんのこと、この連合化により地方法科大学院のネットワーク化が進み、教育力が飛躍的に向上し司法試験合格者を増やすことができるとともに、キャンパス分散型の連合法科大学院なので、それぞれの大学キャンパスで法曹養成教育を受けることができ、地域適正配置の原則を具現化するものであると考えています。
 カリキュラムの検討と遠隔授業の実験的実施
 現在、連合法科大学院でのカリキュラム編成や具体的な授業科目等につき、その案がほぼ出来上がりつつありますが、私たちの目指している連合法科大学院はキャンパス分散型なので、一部の科目については、TV会議システム等を用いた遠隔授業が重要な教育手法となります。そこで、昨年1225日に、島根・静岡両県弁護士会および日弁連のご協力をいただき、両県弁護士会でTV会議システム等を用いた遠隔授業を実験的に行いました。
 授業は、島根・静岡双方に学生と教員がそれぞれいて、刑事訴訟法に関する事例問題について演習形式で行いました。
 より充実した遠隔授業に向けての成果
 遠隔授業の後の意見交換、合評の場では、通常の対面授業に比べ、この方式の遠隔授業はたいへん難しいのではとの予断をもっていましたが、対面授業と遜色なくほぼ同様の授業ができたのではという意見が多く聞かれました。さらに、もっと対面授業に近く臨場感溢れる授業にするためには、カメラワークなどで工夫すればできるのではという意見などが出ました。島根・静岡双方にそれぞれいる教員の役割分担を明確にしたうえで遠隔授業をすべきであるという課題が残されていることや実験的に遠隔授業をさらにおこなっていくことなどが確認され、はじめての遠隔授業の実験は成功裏に終わりました。
 今回ご協力いただいた島根・静岡両県弁護士会および日弁連の関係者のみなさん、本当に有り難うございました。

 写真:遠隔授業実験の様子