シンポジウム「地域の法律系人材養成の展望」を開催しました

2015年3月26日

 2015年3月14日(土)午後1時から、東京・新橋のLearning Square新橋において、島根大学山陰法実務教育研究センター主催、地方国立大学法科大学院研究科長会議(G8)共催によるシンポジウム「地域の法律系人材養成の展望~山陰法科大学院の理念・実績の継承と新時代の法学教育のために~」を開催しました。
 シンポジウムでは、野村泰弘・島根大学法科大学院副研究科長が総合司会を務め、まず初めに、朝田良作センター長(島根大学法科大学院研究科長)が本シンポジウムの趣旨説明を行った後、文部科学省高等教育局から牛尾則文・専門教育課長からご挨拶をいただきました。牛尾課長は、1.広く「法律系人材の養成」をテーマとしている点の重要性、2.法科大学院制度は教育改革としては成功しているので、法科大学院の教育成果を生かす改革が必要であること、3.高等教育における職業教育の充実が求められており、法律系人材養成を大学の場でできるようにすること、4.地方創生への貢献、という4つのポイントを指摘され、本シンポジウムに対する期待を表明されました。
 シンポジウムの第1部では、「法律系人材養成課程の現状と課題」に関し、以下の各報告がなされました。
報告1 椛嶋裕之氏(日本弁護士連合会・弁護士)「『法科大学院地域適正配置』の理念と到達点を地域の法学教育にどう活かすか」
報告2 村中孝史氏(法科大学院協会副理事長・京都大学教授)「法科大学院制度の現状と地域における法学教育への期待」
報告3 廣澤努氏(島根県弁護士会・弁護士)「山陰法科大学院の意義と成果―次世代に受け継ぐべきもの―」
報告4 米田憲市氏(鹿児島大学法科大学院研究科長)「法律系人材養成課程のリバイバル・プランに向けて」
シンポジウムの第2部では、「地域における法律系人材養成の取組みの課題と展望」をテーマとするパネル・ディスカッションが行われました。パネリストとして、椛嶋裕之氏、廣澤努氏、渡名喜庸安氏(琉球大学法科大学院研究科長)、米田憲市氏、平田元氏(熊本大学法科大学院研究科長)、朝田良作氏、柴田潤子氏(香川大学・愛媛大学連合法科大学院研究科長)、中村和夫氏(静岡大学法科大学院研究科長)、池田秀敏氏(信州大学法科大学院研究科長)、丹羽正夫氏(新潟大学法科大学院研究科長)を迎え、玉樹智文・島根大学法科大学院副研究科長がコーディネータを務めました。
パネル・ディスカッションでは、まず第1部の各報告に対する質問への回答を各報告者が行った後、朝田良作氏より山陰法実務教育研究センターの取組状況について紹介があり、さらに各法科大学院の現状について報告が行われました。討論では、法科大学院ができたことにより従来の法学教育にはなかった積極的な面が多くもたらされたことを確認したうえで、各大学での法学教育の現状を踏まえつつ課題を明らかにし、各地域・地方での新たな法律系人材養成への取組みと展望・課題を話し合いました。最後にフロアから発言をしていただいた後に、文部科学省高等教育局の佐藤昭博課長補佐から感想をいただきました。
パネル・ディスカッションの時間が2時間弱と限られているなかで、盛りだくさんの内容を議論したため、議論が中途半端に終わってしまったきらいはありますが、今回のシンポジウムを端緒として、今後も同様の企画を継続し、議論を深めていくことが確認されました。
 なお、シンポジウムには、計22大学からの61名を始め、全体で83名の方々にご参加いただき、大盛況となりました。なお、シンポジウム終了後は、懇親会が開催されました。
 
写真:シンポジウムの様子