2016年度 夢実現進学チャレンジセミナーを開催しました

2016年8月24日

                                        刑事模擬裁判の実施とその感想について
                                            法務研究科教授  洪 済植 

 平成28年8月10日(水)(午前9時~12時)、島根県が主催する学力育成推進事業の一環として、県内高校2年生を対象とした「夢実現進学チャレンジセミナー」が島根県弁護士会のご協力の下、本学大学院法務研究科の法廷教室にて開催されました。本年度の学習セミナーは、昨年度と同様に、刑事模擬裁判を通じて裁判員制度や法曹の役割とそのシステムについて考えるものでした。
 本学習セミナーに関する打合せでは、本研究科修了の島根県弁護士会所属の若手弁護士を中心にして模擬裁判の刑事事件シナリオの作成、模擬裁判の担い役の振り分けなど準備が行われました。模擬裁判の担い役としては、参加された5名の弁護士および2名の司法修習生の中から、裁判長役、検察側証人役、検察官役、被告人役、弁護人役、書記官を振り分け、そして本学習セミナーに参加された12名の生徒さんには裁判員役になっていただきました。
 最初に弁護士により「刑事手続きに関する一般的な説明」が行われた後、刑事模擬裁判が実施され、模擬裁判での公判手続の最終陳述後に裁判員役の12名の生徒さんは2班に分かれ、参加弁護士および本研究科教員のご協力の下、本件事件である詐欺被疑事件に対する評議を行い、評決を出していただきましたが、有罪とする班と無罪とする班に分かれました。特に評議の場では、生徒さんたちは、模擬裁判での被告人と被害者とのやり取りの内容や検察官の主張と弁護人側の主張について拝聴し、被告人が、被害者が騙されてお金を支払っていることを知っていたのかという論点などについて、「説得力あり」から「疑わしい」まで、二重丸(◎)、丸(○)、△、×で各項目につけるなど、たいへん熱心に議論されていました。
 その議論されている姿を見ると、生徒さんたちは、裁判において証拠や証言から真実を発見することの難しさや人が人を裁く難しさを学び取っていただけたようです。また、法というものや裁判というものに更に関心を持っていただけたようです。
 今回の刑事模擬裁判を通じて、法曹・裁判員裁判制度への関心が深められ、また将来の進路や大学進学後の希望職種において一つの選択肢になることに期待を寄せています。
 

 
写真:夢チャレンジの様子