概要・理念・特色

概要

正式名称(通称) 島根大学大学院法務研究科法曹養成専攻(山陰法科大学院)
入学定員(収容定員) 20名(60名)
在籍者数 1名(平成29年5月1日現在)
専任教員数(うち実務家教員数) 12名(5名)
学位 法務博士(専門職)



理念 

当院は、地域社会の法化の進展に寄与すると共に、いわゆる国際化の時代にも対応できる、高度の法的思考力と知識を有する、専門的ジェネラリストとしての法曹を養成することを基本的理念とします。ここにいう「専門的ジェネラリストとしての法曹」とは、優れた法的知性(法的な理解力・思考力・分析力・予測力・順応力・判断力等のバランスの取れた能力)を備え、人間的魅力に富み、ライフワークとして山陰をはじめとする地域社会の法化に尽力していく法曹を意味します。そのような法曹を養成するために、「プロセスとしての法曹養成」の核となる法科大学院の教育という認識に基づき、 高度で多様な専門知識の修得のみの教育ではなく、法曹として生涯役立つ法的知性の基礎をつくる教育、さらには地元への定着を図り、即戦力として現実の紛争に敢然と立ち向かい解決への道筋を立てる意欲と熱意を持たせる教育を目指します。

 

 地域社会に深く根ざした法曹
地方・地域の実情を知り住民の心の機微にふれ人間関係を大切にすると共に、時代の方向性を展望し、あらゆる問題・紛争を深く理解・把握して法的に処理しうる基礎的能力のある専門的ジェネラリストとしての「地域社会に深く根ざした」法曹を養成します。山陰のように過疎化が進み 中山間地の多い地域においては、少子・高齢化、環境との共生等特有の法的課題が山積しており、高齢者福祉・環境問題等にも精通した法曹を養成することが強く求められています。地域社会からの極めて強いこの要望に応えて、当院は「地域社会に深く根ざした法曹」を養成します。この点は、「国民の社会生活上の医師」としての法曹の養成という司法制度改革の理念からしても極めて重要であると考えます。

 

 国際社会の発展に貢献できる法曹
国際化の時代といわれる今日において、いわゆる地域は全国・全世界との関わりなくして成り立ち得ないことは言うまでもありません。当院は、そのような観点と地域的特性を考慮して、東アジア・環太平洋地域を中心とした国際社会における法的諸関係の発展に貢献しうる法曹を養成します。近年、東アジア地域との貿易・国際取引等の拡大に伴い、東アジアの諸事情と国際取引等に精通した法曹が地元経済界等によって強く求められております。そのような地域の国際化の発展に貢献できる法曹を育てます。



 特色
 地域に深く根ざした教育カリキュラム
まず、法科大学院は、法曹としての資質を十分に備えた人材を輩出し、地域社会の法化を押し進めていくことを目的としていますから、その教育内容及び在り方において地域とのつながりを重視しなければなりません。そこで、地域に深く根ざした教育カリキュラムという観点から、地域への関心や地域に対する責任感を喚起するために、地域に対する理解を深める講義内容と現場実習(フィールド・ワーク)等において地元への積極的な関わりを持つ機会を増やすように配慮しています。過疎、中山間地、少子・高齢化、環境、医療、人権等、山陰の地域社会に密接に関連するテーマを設定した授業としては、「地域と法」「家族と法」「環境法」「高齢者・障害者問題」等の地域関連科目が置かれています。また、「リーガルクリニック」や「エクスターンシップ」は、地域社会の生の法律問題を直接取り扱い、また地域の関連諸機関において、法制度の実情を調査・体験することにより、 地域への深い関心を喚起する科目です。

 

 国際化の時代と先端的課題に対応した教育カリキュラム

次に、国際化の時代と先端的課題に対応した教育カリキュラムという観点から、特に、東アジア・環太平洋地域における経済圏の発展による国際取引・知的財産に関連する渉外事件等に対応できる能力の養成を目的とする科目群を配置しています。特に、国際取引等に習熟した法曹の養成を求める地元経済界の要請に応えるために、「国際取引法」「国際私法」「東アジアの法事情」「韓国の法事情」「比較契約法」「英米法」「知的財産法」「国際法」「EU法」などの国際関連科目を配置しています。


島根大学大学院法務研究科(山陰法科大学院)のDP、CP、AP(2011年3月30日)

1.学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

 (1)地域社会の法化の進展に寄与するとともに国際化の時代にも対応できる専門的ジェネラリストとしての法曹養成という理念に則り、優れた法的理性(法的理解力・思考力・分析力・判断力等)と高い専門的知識を有し、強い責任感と人間的魅力に富んだ高度専門職業人であることが、学位授与において考慮されるべき重要な点です。
 (2)この点を踏まえ、本研究科では、所定の年限を在学し、本研究科が教育の理念及び目的に基づいた所定のカリキュラムに沿った教育を受け、必要修得単位を含む所定の単位を修得し、かつ、所定の科目平均評価点(GPA)を満たすことが学位授与の要件です。

2.教育目標及び教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
 専門職学位課程(法科大学院)である本研究科は、学位授与の上記方針に基づき、次に示す教育目標と教育課程を編成し実施しています。
 本研究科では、①法律基本科目である公法、民事法、刑事法の体系と理論を理解し修得すること、②法実務において解決を迫られる問題に対して実践的に対処する方法と技能を修得すること、③先端応用領域における法的問題を解決する理論と方法を修得することを教育目標の三本柱としています。そして、この三本柱を基礎に据え、特に現代の地域社会における法的諸問題を適切に解決できる人材養成のために、次のような3つの視点を重視した教育課程を編成しています。
「実務性」:「理論と実務の架橋」を目指し、具体的事例を用いる「総合科目」及び「エクスターンシップ」「リーガルクリニック」等の臨床科目を設けています。
「現代性」:現代の科学技術の急速な発展と社会の構造の変化に伴う課題に積極的に取り組む視点から、「地域と法」「環境法」「家族と法」「高齢者・障害者問題」等を設けています。
 「倫理性」:高度専門職業人たるリーガル・プロフェッショナルとして社会的に求められる高度の職業倫理観の涵養する視点から、「法曹倫理」「リーガルクリニック」「ローヤリング」等の授業科目を設け、教育を行っています。

3.入学者受入の方針(アドミッション・ポリシー)
 社会事象とその諸問題に強い関心を持ち、社会の中で法曹として求められる役割を常に主体的に考え行動し、そのために必要な能力の研鑽に努めるとともに、本研究科の教育理念に共感する人を受け入れます。